レザーの種類ってどんなのがあるの?|エキゾチックレザー編

レザーの種類ってどんなのがあるの?|エキゾチックレザー編

みなさんこんにちは!ブランド古着のKLDです。

今回は、レザーの中でも希少なものを指す「エキゾチックレザー」の種類についてお話していきたいと思います。

バッグやシューズ、服やお財布などにもよく使われるレザー。

「牛革が一般的なのは分かるけど他にはどんなものがあるの?」という方も多いのではないでしょうか?

今回は特に希少なものに分類され、高級なものが多いエキゾチックレザーにフォーカスしてご紹介します。

  • エキゾチックレザーとは?
  • エキゾチックレザーと呼ばれる動物の種類

という形でお話していきますのでぜひご覧ください!


一般的なレザーについての記事はこちら

エキゾチックレザーとは?

エキゾチックレザーとは、一般的な牛、羊、豚といった革とは異なる、特殊な動物の皮革のことを指します。

その稀少性、独特なテクスチャーや高い品質から、高級なファッションアイテムに用いられることが多くなっています。

エキゾチックレザーの中には、CITES(ワシントン条約)で保護されている動物の革も多くあり、そういったものは生産が制限され、取引に厳重な注意が必要となっています。

こういった背景から希少で生産数が少なく、見た目にもインパクトのあるものが多いエキゾチックレザーは、高級品として愛されています。


エキゾチックレザーはどうやって生産されているの?

エキゾチックレザーの生産に関して、「革の生産のために殺されているの?」という点について気になる方は多いかと思います。

ひとくちにエキゾチックレザーといっても様々な種類があり、その生産背景も様々ですが、例えばワニなどはレザーになるものの80%以上が養殖されており、肉は食用、皮はレザーに、骨は肥料に…など、無駄なく活用されています。

トカゲ、ヘビなど養殖が難しい動物などは、野生のものを捕獲しているそうです。

また、自然環境を守るために増えすぎた動物を狩猟し、食用肉や革として活用する事例も多いです。

このように養殖、狩猟した動物は、革製品として使う以外にも、食用やその他に無駄なく活用されていることが多いです。

もちろん捕獲、狩猟される場合には、先述のようにワシントン条約で種別ごとに厳しく制限がかけられており、乱獲による絶滅の危機から動物たちが守られています。

このように、現在生産されているエキゾチックレザーは動物への細心の注意を払った生産がおこなわれていますが、やはり一般的なレザーに比べると希少な動物の革であるということも多く、生産の持続可能性に関する問題や、密売などの違法な取引、動物への福祉的な視点の問題などを孕んでいるという側面も持っているといえます。

次からは、エキゾチックレザーと呼ばれる動物の種類についてお話していきたいと思います。


エキゾチックレザーの種類:爬虫類


ワニ革(クロコダイル、アリゲーター)


エキゾチックレザーの中では比較的メジャーな部類の動物がワニです。

広く流通しているワニ革としては大きく2つの種類が存在し、アリゲーター、クロコダイルに分類されます。

アリゲーターは主に、アメリカ南部などで飼育されているミシシッピアリゲーターの革を指すことが多いです。

クロコダイルはその中に様々な種類を含みますが、「ソルトウォータークロコダイル(イリエワニ)」や「フレッシュウォータークロコダイル(ニューギニアワニ)」「ナイルクロコダイル(ナイルワニ)」などがあります。

また、上記以外でもカイマンという小型から中型のワニの革もそれに次いで流通していますが、この2つに比べると比較的お手頃な価格が特徴です。


ワニ革 引用jra-zenpa.or.jp

ワニ革の最大の特徴は、やはりそのウロコ柄ではないでしょうか。

一般的にバッグなどでよく見られるのはワニのお腹の部分で「肚(はら)ワニ」と呼ばれています。 背中に比べて突起などがなくて柔らかく、ウロコが規則的に並んでいる革です。

肚(はら)ワニ 引用nishikawaleather.com

逆に背中側の革を使用する「背ワニ」といって、中央に突起の列があり、その突起を生かしたデザインのバッグや財布などの小物に使われることが多いです。

背ワニ 引用nishikawaleather.com

ワニ革特有の模様と柔軟な質感は、エキゾチックレザーの中でも親しみやすいものとして愛されています。

トカゲ革(リザード)


トカゲ革もバッグや財布、靴などの小物類に使われる革として愛されているエキゾチックレザーの一つです。

トカゲ革として使われる種類は特に決まりはないそうで、モニタートカゲなど大型のトカゲが多いようです。


トカゲ革 引用ginkawaya.com

表面の質感は爬虫類らしく、小さなウロコ模様が特徴。

背中などに独特の柄が入っているものも多く、レザーとして使用される際にもそこが魅力的なポイントとなります。

トカゲ革は基本的に薄手でありながら強度があり、摩擦などに強いとされています。非常に軽く柔軟なのも特徴。

大きさでいうと当然ワニより小さいので、大きさのあるバッグ等よりも、より財布などの小物類に向いている印象です。

ヘビ革(パイソン、スネーク)


なんとも金運が上がりそうな(?)雰囲気が魅力のヘビの革。

トカゲ同様、細かな規則的なウロコが美しく、独特な柄も魅力的な革として人気があります。

ヘビ革 引用creema.jp
種類としては大きく分けて2つがあり、体長1m前後と小さめの「スネーク」、体長2m〜4mと大きめの「パイソン」となります。

この2つの分類の中で、更に、
  • スネーク
    • 水蛇
    • コブラ
  • パイソン
    • ダイヤモンドパイソン
    • モラレスパイソン
    • レッドパイソン
というように、ヘビの種類によって分けられます。

パイソン、スネーク共に革はとても薄く、軽くて柔軟。

表面のウロコの細かさなどから繊細そうに見えますが、しっかりとお手入れしていけば長持ちするのも魅力です。

その反面、乾燥しやすいという点もあるので定期的なメンテナンスでお手入れしていくことが必要です。

ちなみに、ヘビ革は一つ一つのウロコの表面がペラペラと少し浮き上がっているように感じられるのも一つの特徴で、これはとくに剥がれてしまっているということではなく、リアルなヘビ革であることの証明だそうです。

使っていくうちに剥がれてしまわないか心配になりそうですが、これも普通に使用する分には剥がれてしまうなどということは無いそう。

ですが、ぺらぺらの部分が立ち上がってきてしまう事は考えられますので、やはりこまめなお手入れでウロコの流れを整えてあげることが必要かと思います。

イグアナ革(テジュー)


爬虫類の中でもぐっとレア度が上がるのがこのイグアナ革。

トカゲの仲間であるイグアナですが、エキゾチックレザーとなるとトカゲよりも希少性の高いものとなる印象です。

レザーとしてポピュラーなのはグリーンイグアナという種類のもので、成体になると全長1.2mから1.7mほど。


イグアナ革 引用creema.jp
イグアナ革の最大の特徴は、細長く、細かいウロコが均一に並んだ独特の模様です。

これはトカゲ革ともまた違った雰囲気で、コアなファンがいるのも頷ける美しさがあります。

カエル革(フロッグ)


厳密にいうとカエルは爬虫類ではなく両生類ですが、こちらでご紹介させていただきます。

カエル革もエキゾチックレザーとして流通している革の一つ。

流通数は決して多くはなく、なかなかレアな部類になるのではないでしょうか。


カエル革 引用kawazairyo.com
最大の特徴は独特ないぼ模様がある表面の質感。

大きめの種類のカエルから革を採取しますが、やはりサイズ感的には小さめになるのでパスケースや小銭入れなど小さめの小物類に使われる印象です。

また、カエル革といえばカエルの姿そのままに革を仕立て、小さな小銭入れなどにしたものが観光地のお土産屋さんなどで売られていることもあります。

カエルのコインケース 引用rakuten.co.jp

そういったものも、カエル革を利用したアイテムといえるかと思います。

エキゾチックレザーの種類:鳥類


ダチョウ革(オーストリッチ)


バッグなどに多く使われ、エキゾチックレザーの中ではメジャーな部類に属する革の一つ、ダチョウ革。

オーストリッチのバッグなどは、その独特の毛穴の模様が魅力的で、長く愛されてきた歴史を持っています。

ダチョウは、卵や肉を食用とするために養殖されていることが多く、革はその副産物として活用されていることが多いです。

そのため、他のエキゾチックレザーに比べると流通量も多く、ポピュラーな素材となっています。


ダチョウ革 引用三京商会

特徴としては、上述したように羽毛が生えていた部分に特有の突起状の模様(クイルマーク)があります。

規則的に見えるこの模様はドット柄のようで、財布やバッグに仕立てた際にも独特なチャーミングさがあります。

また、柔らかく軽いので、大きさのあるバッグに仕立てても持っていて疲れにくいという点も魅力です。

また耐久性も高く、その強さは「牛革の倍」とまで言われることもありますので、何年も付き合っていけるアイテムが欲しい!という場合にはオーストリッチのものを選択肢に入れるのもおすすめです。

エキゾチックレザーの種類:魚類


エイ革(スティングレイ)


エキゾチックレザーとして長い歴史を持つのが、実はこのエイ革。 なんでも1,000年も前から、剣の柄にエイ革を張って使ったり、親しまれてきた素材なんだそうです。


エイ革 引用mudmonkey.jp

「泳ぐ宝石」とも言われる美しい質感が特徴で、表面が小さい粒状の突起で覆われており、これがガラスビーズのような硬くキラキラとした光沢感があります。

硬い突起が敷き詰められるように並んでいるため、革自体は硬く、加工の難しさがあります。

しかしその強度は牛革の10倍とも言われており、その美しさも相まってとても人気のある革の一つです。

加工の難しさと希少性もあり、バッグなどよりは財布、キーホルダー、ベルトなどの小物類として使われることが多いようです。

サメ革(シャーク)


シャークスキンと呼ばれるサメの革。

「サメ肌」というだけあってざらっとした感触かと思いきや、加工されたあとのサメ革はさらさらしていて、細かい凸凹のシワがついた独特の質感です。(牛革のシボよりも深く、より起伏があるイメージでしょうか)


サメ革 引用ginkawaya.com

サメ革に使われるサメの種類は多岐に渡り、主に皮が厚く、体が大きいものが選ばれる傾向があるようです。

ヨシキリザメ、イタチザメ、ホオジロザメなど20種類ほどのサメがサメ革の原料となっています。

サメ革になるサメは、主に海の治安のために駆除されたものや、漁で水上げされたあと、フカヒレなどの食用になった副産物として皮が活用されているものが多いです。

とくに国内で駆除したサメの皮は廃棄されるものが多かったのですが、近年、その皮を利用してサメ革のアイテムを作るブランドの立ち上げによって、サメ革が有効活用できるようになった例なども多いようです。

うなぎ革(イール)


日本人にとっても馴染みの深い魚、うなぎ。

しかし、革製品として利用されているうなぎは、私たちが口にしているものとは別の種類で、「八つ目うなぎ」「アブラウナギ」「ヌタウナギ」等のうなぎの皮で、どれもあまり一般的に食用にはされていないものです。


ウナギ革 引用boranton

特徴としては、うなぎというだけあってやはり体が細長いので、財布などに加工される際はストライプ模様のように縦長の革が縫い合わされていることが多いです。

また、縦長の革の中央には、一本線が入っているのも特徴です。

革としてはとても軽く薄いのですが、その反面牛革の1.5倍程の強度があるそうです。

また発色が非常に良いのが魅力で、他のレザーではなかなか見られないようなカラーも表現できるのが魅力。

西欧では幸運や金運を呼ぶというジンクスもあるようなので、お財布などを購入する際の候補に入れてみるのも良いかもしれません。

エキゾチックレザーの種類:家畜動物以外の哺乳類


カンガルー革(ルー)


牛革に似たテクスチャを持ちながら、牛革の3倍の強度があると言われているカンガルー革。

カンガルーは繁殖力が強く、増えすぎると環境に悪影響を及ぼすとのことで、オーストラリアなどでは政府の管理下で数を調整するために狩猟をおこなっています。

その際に捕獲されたカンガルーは、肉を食用に、皮は加工して革製品にと活用されます。


カンガルー革 引用wave-original-y

カンガルー革の特徴としては、上述した強度に加え、伸縮性が高く、靴などに特に向いているそうです。

なんでもプロのサッカー選手が履くスパイクの多くはカンガルー革で、履くほどに足に馴染んで、素足で蹴っているような感覚があるそうです。

財布、バッグなどの小物はもちろん、ビジネスシューズなどにもカンガルー革は重宝されています。

ゾウ革(エレファント)


希少性が高いレザーの一種に、ゾウの革があります。

ゾウはワシントン条約によって守られており、輸入自体が厳しく規制されていますが、アフリカゾウのみ、限られた少数だけ輸出入が認められています。

原産地では保護区が指定されており、そこで保護活動を続けていた成果が出て生息数が増え、生態系への影響が出ているそうで、その調整のために少量のみ捕獲している分のゾウを皮革として活用しているそうです。


ゾウ革 引用dete-diary.com

革としての特徴は、非常に厚みがあり、丈夫。
大きなシワが入っていることが多く、革を使う場所によって違った表情が楽しめるのが魅力です。
表面に細かい粒状の起伏があり、独特な手触りがあります。

財布やキーホルダーなどの小物が中心ですが、生地を大きく使うバッグなども生産されています。

アザラシ革(シール)


哺乳類かつ海洋生物でもあるアザラシ。

アザラシは、カナダ北東部のバッフィン島が一大産地となっており、増えすぎた野生のアザラシを猟師が狩猟し、その肉や革を活用しています。

捕獲する頭数などは法律によって厳しく制限されており、獲っていいアザラシの月齢なども厳しく定められているそうです。(幼獣の捕獲は禁止されています。)

革の特徴としては、厚みがあり、頑丈。 アザラシ達は寒さの厳しい海の流氷の上を這って移動しているので、それだけ丈夫な皮を持っています。


アザラシ革 引用creema.jp

質感は先述のゾウやサメの革のように、深くシワが寄っています。

財布などの小物をはじめとしてバッグや革靴などに使われることもありますが、基本的には希少な素材としてレアな部類に入るかと思います。

また、アザラシは毛皮としても人気があり、ファーコートやジャケットして仕立てられている事もあります。

カバ革(ヒポ)


希少性が高く、レアな革の一つ、カバ革。

ゾウ同様、ワシントン条約によって厳しく輸入が制限されており、数は少ないですが財布などに加工され、販売されています。

カバは動物園などで見るとおっとりとした印象が強い動物ですが、実は野生のカバは獰猛で、気性が荒いそうです。

そのため、野生のカバを捕獲して作られるカバ革は、傷が多く、レザーとして使える部分が少ないこともあり、希少な革とされています。


カバ革 引用alzunionline.co.jp

特徴としては、鞣されたカバ革は表面に起毛感があり、スエードのような柔らかな気持ちのいい手触りです。

ちなみに鞣す前のカバ革は、岩のような硬さで、厚みもあり、深いシワの溝があります。

他のエキゾチックレザーに比べても流通量が少ない希少な革で、販売されているアイテムも財布、パスケースなどの小物類が多いようです。

かなりレアな部類の革といえるでしょう。

ここまで読んでくださった方へ

ここまで読んでくださり、ありがとうございます!

今回はエキゾチックレザーにフォーカスしてレザーの種類をご紹介しました。

なかなか普段は見慣れないようなレアなものもありましたが、マニアックなレザーもそれぞれの良さがありますね。

ありがとうございました!

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